★アカウントプランと営業シナリオ
「アカウントプランの導入・活用・定着」について、国内大手ITベンダーを、のべ6年間支援した経験を基に、アカウントプランの導入・活用の「肝」について書きます。

IT営業に、アカウントプランや営業シナリオはなぜ必要か?

◆答え :IT営業(ソリューション営業)は 「営業シナリオのブラッシュアップ」が必要だから 
IT営業は、扱う商品(ハードウェア・ソフトウェア・サービス・これら全てのインテグレーション)にもよりますが、一般的に次のような特性があります。
①お客様社内・自社内の 関係者が多い
②競合他社が多岐にわたり 多数存在する
➂提案・見積依頼等のリードから契約・導入等のクロージングまでの期間が 長期にわたる案件が多い
④システムの導入・稼動から廃止までの 「Life Time Value」が 数億円から数十億円程度は珍しくない(最大 数兆円規模も有る)
➄販売に成功すれば 継続的なビジネスにつながりやすい

 

そのため、特に提案から契約に到るまでは①②➂に関連して、また、契約後には④➄に関連して、様々な状況の変化が起こります。
例えば、①➂に関しては、信頼関係を築き上げたお客様の人事異動、②④に関しては、自社が販売したシステムの拡張・再構築に関連して、これまでは関わっていなかったコンサルティング会社がPMO(Project Management Office)として起用される などです。
これらの多くは私の経験上、自社の営業活動・営業シナリオに、悪い影響を及ぼします。

 

これらの状況の変化に対応していくには、営業活動がどの段階にあっても、営業活動の指針・羅針盤になる、「営業シナリオを中核とした、アカウントプラン」によって、「営業活動・営業シナリオを可視化」して、営業パーソンだけが孤立して営業活動を行う状況を変える必要があります。
そうでなければ、こうした様々な状況の変化に対応することができず、売り手側のベンダーは、「競合他社との競争に敗れる・システムトラブルを起こす・お客様との信頼関係が崩壊する」などの状況を、企業としてコントロールする手段が無くなります。

 

こうした状況をコントロールする(Situation Management)手段として、アカウントプランを作り、継続的に更新・修正するための討議(Account Plan Session)が必要です。
それには、まず初めに、「アカウントプランを作る・アカウントプランを活用する企業文化」が必要です。

 

★情報システム(製品・サービス)を売るIT営業(ソリューション営業)には、状況の変化に対応するために、「営業シナリオを中核としたアカウントプラン」「アカウントプランのブラッシュアップ」が必要です。

 

 

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