◆答え:IT営業(ソリューション営業)は 「売って終わり」ではないから
IT営業(PCなどの個別販売ではなく、主に情報システムの販売=導入・開発・運用・保守)は、その製品・サービスの導入までに、営業パーソンに相当の負担がかかる場合が多いのですが、その後の開発・運用(稼動・サービスの提供)・保守など、製品・サービスの導入後も、そのシステムがお客様社内で利用されている限り、システムの拡張・バージョンアップ・トラブル対応などを含めて、数年から十年以上の長期にわたってお客様との関係が継続します。
対象の製品・サービスの特性にもよりますが、一旦取引関係が作れたお客様からは、継続的なビジネス(売上・利益)が期待できるということですし、同時にそれを競合他社に奪われれば、そのシステムが存続する限り、同一分野のシステムを販売する機会がほぼ無くなる、ということでもあります。
実際に、私が受注に成功した事例では、お客様のネットワーク設備管理の巨大システムの導入・開発・運用・保守を15年以上にわたって独占してきた、国内大手ITベンダーH社が、システム更改の際に、私のチームの営業活動によって受注に失敗しました。このシステム更改の競争で、H社に勝った我々は、その後10年以上にわたって、巨額の売上・利益を上げ続けました。
情報システムに関するビジネス案件は継続的な売上・利益を期待できるため、そのお客様との「信頼関係(=個人として信頼される・企業として信頼される)・ビジネス関係(=販売したシステムを通じて、お客様のビジネスに貢献する)について良好な状態を維持・強化しつつ、自社から継続的に販売して売上・利益を上げ、競合他社の侵入を許さない」ための、「アカウントプラン」が必要になる、ということです。
売って安心してしまうと、そこから敗北の芽が出始めます。
IT営業(ソリューション営業)は、「売って 終わり」ではなく、「売ってからが 始まり」です。
お客様が欲しいのは、情報システムではなく、「情報システムを活用して得られる"結果=ビジネス上の成果"」であり、それが実現できれば、その手段は情報システムなどでなくても構いません。こうした視点で、競合他社との競争に勝ち続けるためには、「戦略的視点に基づく営業活動の継続」が必須です。
★お客様との信頼関係の維持・強化、お客様とのビジネス関係の維持・拡大のためには、常に競合他社との競争を意識した、「戦略的視点に基づく営業活動の継続」が必要です。そのためには、その中核になる「アカウントプラン」が必要です。
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